medgemmaをollamaから実行してみました。結果は以下のとおり。

C:\Users>ollama run alibayram/medgemma:latest
>>> あなたは獣医師として振る舞ってください。
犬が突然キャンと叫んでから、後ろ足が突っ張るようになった。
歩くのを嫌がる。どんな病気の可能性がありますか。
リストにして答えてください。

犬が突然キャンと叫んでから、後ろ足が突っ張って歩くのを嫌がるという症状は、いくつかの病気の可能性を示唆しています。以下に考えられる可能性のある病気をリストアップします。

神経系関連:

  • 脊髄の損傷: 脊髄の圧迫や損傷は、神経の機能障害を引き起こし、麻痺や痙攣を招く可能性があります。原因としては、外傷、腫瘍、感染症などが考えられます。
  • 神経系の炎症: 炎症性疾患が神経を圧迫したり刺激したりすることで、神経機能が低下し、症状を引き起こす可能性があります。
  • 神経の圧迫: 筋肉や骨などの異常によって神経が圧迫されると、麻痺や痙攣が生じることがあります。
  • 神経の損傷: 転倒や外傷などによって神経が損傷すると、麻痺や神経痛を引き起こす可能性があります。

筋肉・骨格関連:

  • 筋肉の痙攣: 筋肉の痙攣は、神経の異常や筋肉の炎症によって引き起こされることがあります。
  • 骨折: 外傷によって骨が折れると、神経の圧迫や炎症を引き起こし、症状を引き起こす可能性があります。
  • 関節炎: 関節の炎症が神経を圧迫したり刺激したりすることで、麻痺や神経痛を引き起こす可能性があります。

その他の可能性:

  • 感染症: 感染症が神経や筋肉に影響を与え、症状を引き起こす可能性があります。
  • 中毒: 特定の物質を摂取することで、神経系に影響を与え、症状を引き起こす可能性があります。
  • 腫瘍: 腫瘍が神経や筋肉を圧迫したり、刺激したりすることで、症状を引き起こす可能性があります。
  • 内臓疾患: 腎不全や肝不全などの内臓疾患が、神経症状を引き起こす可能性があります。

重要な注意点:

  • 上記のリストはあくまで可能性の一部であり、正確な診断のためには、獣医による詳細な検査が必要です。
  • 症状が急激に悪化した場合や、意識がない場合は、すぐに動物病院を受診してください。
  • 獣医に、犬の症状、いつから症状が出始めたか、他に異常がないかなどを詳しく伝えてください。

獣医は、症状、年齢、品種、既往歴などを考慮して、適切な診断と治療を行います。

>>> この犬はダックスフンドです。
それを考慮してもう一度考えてください。

了解しました。ダックスフンドとのことなので、上記で考慮した疾患の可能性をさらに絞り込み、ダックスフンド特有の疾患に注意して考えます。

ダックスフンド特有の疾患:

  • IVDD (Intervertebral Disc Disease): ダックスフンドはIVDDに非常に脆弱な犬種です。椎骨と椎骨の間のディスクが突出することで、神経を圧迫し、急激な跛行や麻痺を引き起こす可能性があります。急な発症であることから、IVDDの可能性は非常に高くなります。
  • 椎骨の不整 (Spondylolisthesis): 椎骨が正常な位置からずれることで、神経を圧迫し、跛行を引き起こすことがあります。
  • 股関節形成不全 (Hip Dysplasia): ダックスフンドは股関節形成不全にpredisposed な犬種です。軽度の場合は、症状が出ないこともありますが、重度の場合は跛行を引き起こす可能性があります。
  • 神経索腫瘍: ダックスフンドでは、神経索腫瘍(神経の周囲にできる腫瘍)がまれですが、可能性はあります。
  • Lyme Disease (ボリジア病): ダックスフンドは、特に地域によっては、Lyme病に感染しやすい犬種です。Lyme病は、関節炎を引き起こし、跛行の原因となります。

その他考慮事項:

  • 年齢: ダックスフンドのIVDD発症年齢は比較的若い犬種です。
  • 生活環境: ダックスフンドは、しばしば狭い場所で生活するため、転倒を起こしやすく、IVDDの発症リスクを高める可能性があります。
  • 体重: 太っているダックスフンドは、IVDDのリスクをさらに高める可能性があります。

重要な注意点:

ダックスフンドはIVDDに非常に脆弱な犬種であるため、突然の跛行や麻痺の症状が見られた場合は、すぐに獣医の診察を受ける必要があります。早期診断と適切な治療を行うことで、予後を改善することができます。

獣医は、詳細な問診、身体検査、画像検査(X線、MRIなど)を行い、正確な診断を下します。治療法は、診断内容によって異なりますが、多くの場合、薬物療法、物理療法、手術などが考慮されます。

ダックスフンドの健康管理は非常に重要です。適切な運動、適切な体重維持、適切な食事、定期的な健康診断などを通じて、IVDDなどの疾患のリスクを最小限に抑えることが大切です。

この情報が、ダックスフンドの状況を理解するのに役立つことを願っています。

最初から英語で聞くと、いきなり椎間板ヘルニアを鑑別疾患として上げてくるので精度があがったと思う。

>>> Please act as a veterinarian. 
My dog suddenly started yelping, then his hind legs became stiff. 
He refuses to walk. What illnesses could this be? 
Please list them.

Okay, I understand. Your dog suddenly yelping and then developing stiff hind legs and refusing to walk is a serious situation. Here’s a list of possible illnesses that could cause this, along with some considerations
for each:

Neurological Issues:

  • Spinal Cord Injury: This is a major concern, especially if the yelping was sudden. A traumatic injury (fall, accident) could cause this. Look for signs of pain or loss of sensation.
  • Intervertebral Disc Disease (IVDD): This is common in many dog breeds (especially small breeds like Dachshunds, Pugs, French Bulldogs). It can cause sudden pain and paralysis. The yelping could be from the initial injury or from secondary muscle spasms.
  • Neuromyelitis Optica (NMO) / Myelin Oligodendrocyte Glycoprotein Antibody-Associated Disease (MOGAD): Though less common, these autoimmune conditions can attack the myelin sheath of nerves, leading to rapid neurological deficits.
  • Tumors: Spinal tumors, or other tumors pressing on the spinal cord.
  • Infections: Bacterial or viral infections of the spine, such as Lyme disease or West Nile Virus.

Musculoskeletal Issues:

  • Hip Dysplasia: While more common in young dogs, severe hip dysplasia can lead to pain and reluctance to move. This is less likely with sudden onset.
  • Arthritis/Osteoarthritis: Similar to hip dysplasia, arthritis can cause pain and stiffness. This also would likely not be an immediate/sudden issue.
  • Muscle Injury/Strain: A sudden injury to a muscle in the hind leg could cause pain and stiffness.
  • Bone Fracture: A fracture in the hind leg could cause immediate pain and inability to move.

Other Potential Causes:

  • Metabolic/Endocrine Disorders: Some conditions, like hypothyroidism, can cause muscle weakness and stiffness. However, this is usually a more gradual onset.
  • Painful Conditions: Any source of severe pain in the abdomen or chest could manifest as a reluctance to walk.

Important Considerations:

  • Sudden Onset: The sudden onset of symptoms points towards a more acute issue like trauma, disc disease, or a sudden neurological event.
  • Breed: Certain breeds are predisposed to certain conditions (e.g., IVDD in small breeds).
  • Age: Older dogs are more prone to degenerative conditions like arthritis and IVDD.

What to Do Now:

  • Immediate Veterinary Attention: These symptoms are an emergency and warrant immediate veterinary attention.
  • Provide Information: Be prepared to tell the vet:
    • When the symptoms started
    • The sequence of events (yelping, stiffness, refusal to walk)
    • Any recent injuries or changes in behavior
    • The dog’s breed, age, and medical history.

The vet will perform a physical exam, likely take x-rays, and possibly do other tests (blood work, spinal tap, MRI) to determine the cause. Treatment will depend on the diagnosis.

獣医療におけるローカルLLMのポテンシャル

ollama使えばサクッとローカルLLMが使える。ローカルLLMはパソコン内で処理が完結し、データが外部に行かないので、獣医療や医療等の個人情報を扱う業界にとっては有益である。chatGPT等のウェブベースのサービスに聞けばもちろん手軽に最新のAIの回答を得ることができるけども、個人情報がひとたび混入すると、一生どこかのAIの学習DBの中に入ってしまう。個人情報をマスクした一般的な情報のみで聞けばいいのかもしれないが、コピペミスして送信してしまうリスクは絶対に消せない。

前に試したときは2023年の時点(GPT-3.5)ですでに、ウェブベースのGPTはいい線を行っていた。

しかし、この時点ではローカルLLMは使いものにはならなかった。2024年くらいからモデルのウェイトを量子化する技術が広まりローカルPCでの実行はできるようになってきたが、いまだに大容量GPUを搭載した高いPCでないとダメであった。体感では2024年の半分を過ぎたあたりからllama3をベースとした量子化したモデルがリリースされはじめ、GPUを搭載していないPCでも実行できるようになってきた。英語ならいいが日本語で聞くと意味不明な回答をしていた。このころはhuggingfaceから量子化モデル(gguf)をダウンロードし、llama-cppのwrapperであるpython-llama-cppから使っていた。Llama-3-ELYZA-JPが出たときは驚いた。間違いのない日本語が出てくるのに驚いた。

2024年10月くらいにllama3.2が出たときは、日本語も英語もできるモデルで、日本語の文法は間違いなくなっており、少しだけ質問にしっかり答えられる感じがした。翻訳タスクには使えるか使えないレベルであった。こんな数GBのモデルに日本語の構造とたくさんの知識が入っていると思うと驚きだった。私の頭はきっと10GBのモデルにも満たないのではと悟った。

2024年12月にはMicrosoftからPhi-4が出た。このころから明らかに様子が変わった。日本語がギリ話せるレベルから、質問にchatGPTほどではないが、しっかりと答えられるようになってきた。このころには、ローカルAIを簡単に実行できるollamaも成熟してきており、簡単にlocalAIが使えるようになっていたので私はollamaを使うようにした。

2025年3月にgoogleからgemma3が出てきた。phi4-miniもgemma3もVScodeでのコード補完は賢く、普段使いの相棒となった。さすがにまだClineをバリバリ動かすには実力が足りなかったが。その後は、ウェブのchatGPTもどんどん賢くなっており、また社内限定のDifyを使ったことでsemi-localの環境でもRAG等がいろいろできるイメージがつきLocalAIの熱が冷めていたが、その後difyが職場で取り上げられてしまったことでまたlocalAIに頼りたくなってきた。

2025年5月にgoogleからmedgemmaというgemma3をベースとした医療用のAIが発表された。無料である。これは医療分野のAI作成を目指してきた人たちにとってはいろんな衝撃があったのではないか(自分もしかり)。それまではllama3とかのビックテックが作った一般化モデルを小規模の会社がLoRA等で医療分野に適応させ有料サービスとして提供していたところはままあったのではないかと思われる。ビックテック自ら医療AIに乗り出してきたし、ollamaで一瞬でmedgemmaが無料で使えるようになった。精度を考えるとchatGPT等の巨人までは到達していないものの、ローカルAIの開発スピードの速度は加速しており、deepseekやqwen3のような新たなプレーヤーも加わったし、その加速に期待したい。

実際のローカルLLM活用方法について

現実的には、獣医師はAIに頼らず自身で治療方針を決めるであろう。経験の少ない疾患等であれ、ローカルAIの知識に相談することはまれであろう。するならウェブベースの巨人たちであろう。ローカルLLMが活用されうるケースとしては、教科書をRAGのDBに入れそのRAGのインターフェイスとしてのローカルLLMの活用法になると思う。notebookLMのRAGの容量制限がないものとして活用できると思う。

ほかには、カルテの入力補完等で使われるか、もしくはカルテの内容を読み込んで、自動で疾患のリストと可能性を数字でカルテの横にサジェストする機能であろう。きっと表示してもあまり参考にしないだろうが、治療がうまくいかない場合にはふと気づきを与えることはできると思う。また血液検査等の数値がでるものについては、AI的なアプローチではなく、人力作成のアルゴリズムの導入若しくは機械学習モデルによる診断のほうが安心ではある。

他にはジャンルは違うが、音声認識のwhisperとのコンビネーションで使えると思う。問診の内容を文字起こしさせ、内容をlocalAIに要約してもらうような流れで使えると思う。whisperは非力なPCでも全然使えるし日本語もいけるので現時点で技術的に実現可能である。whisperと一緒にffmpegを梱包しないとソフトとしては販売できないので、ffmpegのよくわからないライセンス関係を恐れないでアクセルを踏みつづけられる会社しかできないかもしれない。

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